「幸せの国」、ブータン王国。気候や顔立ち、文化に日本と似ているところもあって、同祖論が唱えられたことも。最近だと、第 5 代ジグミ・ケサル・ナムゲル・ワンチュク国王の来日時の国会での演説やその後の第一子誕生の報道は、日本でも関心を集めたようで、なんとなく身近になってきたのかも、と思える国。
インドのダラム・サラと並んで、チベット仏教の色濃い文化が残る地域でもある。現在のチベットは、保護されている地域とそうでない地域の違いがはっきりしていて、日本でいえば、京都みたいな。わかりにくいかな。
そんなブータンは、日本と仲良くやっていて、過去には、昭和天皇崩御に際して、先代の国王が参列している。16 歳で王位継承、民主化を進めたことで有名で、また、「国民総幸福量 (GNH)」の概念を導入したのが、この国王。
日本との関係は、ほかにも。
『アザー・ファイナル』という映画を知ってるかい?
2002 年、横浜で行われた FIFA ワールドカップ決勝の 12 時間前(だったよね?)。ブータンの首都、ティンプーにおいて、当時の FIFA ランキング最下位(202 位と 203 位)の 2 チームが戦ったサッカーの試合があって。この試合のドキュメント映画が『アナザー・ファイナル』。
この試合でハットトリックを決めた FW でキャプテンだった選手は、試合後のインタビューで「将来、プレミアリーグに行きたい」と。その後、どうなったのかしら。結局、対戦相手のモントセラト代表は、高山病で満足なパフォーマンスができなかったとかなんとか。DVD 買って観ました。おもしろかった。
日本サッカー協会によって、代表チームの監督として日本人が 4 人送られている。去年、W 杯予選敗戦の責で解任された日本人監督の後は、元代表チームのブータン人が監督を務めている様子。
2016 年 4/7 現在、186 位! 一つ上はインドネシア、スリランカやパキスタンよりも上だ。日本戦ないかなー。地上波で見たいなー。
http://www.fifa.com/fifa-world-ranking/ranking-table/men/index.html
「ブータン農業の父」の話は、教科書に載ってるらしい
現国際協力機構 JICA の農業指導者としてブータンに赴任した西岡京治氏。農業の発展に大きく寄与したことで民間人として最高の「ダショー」の爵位を授かったり、その死に際して国葬が執り行われたり。「ブータン農業の父」と称される人。
採用されているのは、中学校の道徳と英語。
ブータンにラーメン屋さんができるんだって
日本でラーメン学校に通って、今夏、首都ティンプー市内に同国初のラーメン屋さんを開業する Tshering(ツェリン)さん。クラウドファウンディングで開業資金の一部を募集中。
リターンは松茸。ブータンで松茸ってのは聞いたことがなかったなー。冬虫夏草は有名だよね。
ただいま、44% を超えたところ。奇特な方、一枚かみませんか。
外交関係樹立 30 周年記念 ブータン・日本親善オファー
そんなブータンだけれども、旅行するには、地理的な要因だけでなく、一日当たり最低 200 US ドル程度の「公定料金」という金額的な要因もあってなかなか思い切れない側面もある。「公定料金」は、宿泊や移動、食事、ガイド費用等、全部含んでの金額の最低料金。
ブータンは、「ゆるやかな発展」を標榜しているので、大勢の観光客がやってくることによる自国の文化や自然の変貌を良しとしないための施策です。なので、必ず旅行会社を経由しないと行けない。バックパッカーでは行けないのだ。ちなみに、チベットに旅行するときも旅行会社での手続きが必要。こっそり行くやつは、どうぞ捕まってしまえ。
ブータン・日本親善オファーは、2016年の6月、7月、8月に日本国籍を有する方々のために実施されるものです。
http://www.travel-to-bhutan.jp/archives/2248
オファーは下記のものを含みます。
1.このオファー時期(6月から8月)は、一泊US200ドルの最低公定料金の適用除外とします。[...]
その「公定料金」が、2016 年、夏の 3 カ月に限り、適用除外になるとのこと。ほかに、航空券代や宿泊代などの優遇もあって、総額でかなり安く行けることになる。