が、失敗する。
も、懲りずに挑戦してまた失敗。3 度目にしてようやく、納得のおいしさ!
な奮闘の軌跡をしたためるエントリー。
カルビーポテチ、たけのこの里(ゆかりんはきのこ派)、炒り大豆の次にラムネ菓子が好き。最近は、ヨーグレット率高し。
無印良品のフエラムネ、もうなくなったもんなー。思い出の恋の味だったんだけどなー。
そんなわけで、いつか作ってみたかった『 3 月のライオン』のラムネ菓子。たかがラムネ菓子、されどラムネ菓子を思い知りましたとさ。
ラムネ菓子のレシピ
レシピサイトを見てると、ただの「ラムネ菓子」なんだけど、いろんなレシピがあるようで。お手製ラムネ菓子はお手軽ってことでわりと有名みたい。
原作本の野口先輩のつくりかた
放科部(放課後理科クラブ)から放課後将棋科学部(将科部)になって、5 月、宗谷名人と隈倉九段との名人戦第二局のテレビ観戦後。野口先輩が言いました。
(c)羽海野チカ 『3 月のライオン』 Chapter 47
以下、野口先輩のラムネ菓子のつくりかたを書き出してみる。
(c)羽海野チカ 『3 月のライオン』 第 5 巻 p.78-81
- 細かくくだいたブドウ糖をよくふるいにかけます
- ビーカーに片栗粉と・・・水と これだけだと味気ないのでクエン酸を入れましょう
- で 混ぜ合わせ 少々加熱します
- (クエン酸は)少量でも超すっぱいんですよ
- で ブドウ糖に少しずつ混ぜて・・・ もんでもんでギュッとして!!
- 小さく切り分けて自然乾燥させればカンペキです
- 重曹を入れたモノも作ってみますか? コーラみたいにシュワシュワしますぞ
- 水入れすぎはダメですよ!
- (水 多過ぎた?)ブドウ糖を足せばいいだけです
ふむふむ。簡単だ。
分量さえ分かれば!
E テレ「グレーテルのかまど」のラムネ回
なんと。まさに『 3 月のライオン』にでてくるラムネの NHK お墨付きのレシピがあるとは。
原作が雑誌に掲載されたのが 2010 年、E テレの初回放送が 2012 年なので、さすがに今回のアニメ化とは関係ないかも。
- 分量 : 約60個分
- ブドウ糖(固形)......30g
- かたくり粉..........2g
- クエン酸...........少量
- 水..............7g
羽海野チカのラムネ | レシピ | NHK「グレーテルのかまど」
- ブドウ糖(固形)を、すり鉢で細かく砕く。 ※紙を敷いた上にブドウ糖をおき、麺棒で押しつぶしてもよい。
- [1] を粉ふるいでこし、粉末状にする。
- ブドウ糖に、かたくり粉、クエン酸、分量の水を加え、一塊になるまでこねる。 ※握りつぶすような感じでこねる。
- [3] を約半量に分け、それぞれ平らな台の上で約 15cm の棒状にする。
- 約 1 時間おいて半乾きの状態にし、刃の薄いナイフで、約 5mm の厚さに切り分ける。 ※ナイフは消毒済みのカッターナイフでもよい。切り口を美しくするために、常にナイフをふきんで拭く。
- [5] を白紙に 1 個ずつ広げておき、5 ~ 6 時間乾燥させてできあがり。
桜ラムネとか抹茶ラムネとかもあるけど、レベルが高そうなので見なかったことに。ブドウ糖じゃなくって上白糖使うんだってさ。
全 3 回戦の軌跡
ということで、用意したもの
- ブドウ糖...レシピに「固形」とあったけれど、スティックで粉末タイプのブドウ糖を見つけたので、それで
- 片栗粉
- クエン酸
- 重曹
全部、新しく買ったけれども、クエン酸と重曹とは掃除にも使えるので余っても大丈夫。
1 回戦の経過
まずは、重曹なしのバージョンを。
- ブドウ糖スティックが 6g だったので、5 袋分、計 30g をボウルに
- 片栗粉と水は小さな計量カップで混ぜ合わせようと。片栗粉は小さじ 1 で約 3g 相当、水 7g も小さじ 1.4 杯なので、計量カップにそれくらいの分量を入れる
- クエン酸は、スプーンの柄にのるくらい分
1 ~ 3 をボウルに入れて混ぜる。片栗粉のせいですぐに固まるので、固まらないように「少々加熱」する代わりに、皿に熱湯を注いでその上でボウルを温めながら混ぜる。
棒状のように成型して、切って、タブレット状にしようと思うんだけれど、うまくいかず。もうボロボロ。冒頭の写真がそれ。
乾燥させて食べる。つもりが、乾燥させる途中でちょいちょい食べる。ああ。ほんとに口の中でホロホロ溶けるなー。
乾燥させるとちゃんと固くなってる。
1 回戦の反省点と対策
細い棒状にならず、成型がうまくいかった。細くしようとするとボロボロ崩れるので、ブドウ糖の粒が大きいのが原因かもしれない。食感もザラザラして角砂糖を食べている感じ。スティック状だからといっても、磨り潰しは必要か。
成型できなかった原因として、成型までに水分が乾燥してしまったこととすぐに固くなってしまったこともあるかもしれない。
2 回戦の経過
今回は、ちゃんと成型することと重曹を入れることを目標に。
いくつかのレシピサイトを見て、レモン果汁を加える方法があることを知る。片栗粉の量も E テレの「 2g 」ではなく、ブドウ糖 30g 換算で「 6g 」程度のものが主流なようだった。
また、片栗粉(じゃがいものでんぷん)の代用で、同量のコーンスターチ(とうもろこしのでんぷん)でもよいらしい。片栗粉と違って、コーンスターチは冷めてもすぐに固くなったりはしないとのこと。コーンスターチの方が成型しやすそうではあるんだけど、近くのスーパーでコーンスターチを見つけられなかったので片栗粉のまま。
ブドウ糖は、綿棒もふるいもないので、スプーンの裏で磨り潰す。
おお。いい感じ。
重曹は計量カップの方に。あれー? 早くもシュワシュワしちゃってるー? 水分(水 + レモン果汁)に反応しちゃったのかも。まぁ、いいや。
が、ここで盛大にやらかしてしまってた。水 + レモン果汁の分量を間違って、多く入れちゃったのだ。
まてまて。野口先輩はこう言った。「ブドウ糖を足せばいいだけです」と。
前回の触感に近づくまで、ブドウ糖をガンガン投入。ついでに片栗粉も目分量で追加。
せっかく磨り潰したブドウ糖に磨り潰してないブドウ糖が混ざってしまったり、水気が思ったより解消しなかったりで、微妙な出来に。なにしろ、固まってないので、成型どころじゃなかったし。
結局、小さなスプーンですくってまな板に並べることに。またもや失敗。
2 回戦の反省点と対策
単純に分量を守ってないってことが、第一。
乾燥させると、片栗粉が多すぎたのか、すごく固い。が、味はいまいち。レモン果汁のためか、ちょっとばかし工業製品っぽい気もする。前回の方がよっぽどおいしい。
成型もできず、味もダメ。まったくとるに足らない 2 回戦でした。
勝負の 3 回戦
テーマは、初心に戻る。というか、レシピに忠実に。勝手にアレンジするなど、吾輩には早すぎたわい。とかって思いつつ、重曹は入れることに。
ブドウ糖は粉が舞うまで磨り潰す。水も適量、片栗粉も適量。クエン酸はスプーンの柄にのる程度。混ぜるときは、ボウルを、お湯を張った皿の中で。重曹は別レシピを参考に 1g (小さじ 1/4 程度)を最後に投下。
すると。
おお。棒状っぽく成型できた。
切る。5mm とはいかないものの、薄目を目指して。
おおー! ラムネ菓子っぽい!!
右手前から成型したので、左奥の方はちょっぴりボロボロにはなった。
あとは乾燥させるだけ。もちろん、途中でヒョイパクヒョイパクしちゃって、乾燥し終わったころには半分程度しか残らなかったのだけど。
これぞラムネ菓子
ちゃんとおいしい。磨り潰したかいがあって、コーヒーに入れるような角砂糖ではなく、ラムネっぽい粉々しい食感になってる。見た目も、ラムネ菓子っぽい大きさと厚さ。
右上が 1 回戦のわりとちゃんと形になったもの。左上が 2 回戦のスプーンでかたどった固すぎるやつ。手前が 3 回戦。これは成功といっていいんじゃなかろうか。
ふりかえるに、いかにブドウ糖を細かくするかが勝負の分かれ目だった模様。あとは、水を少なく、加熱じゃなくても温めながら混ぜることくらいがポイントかな。
クエン酸と重曹はもうちょっと多くても良さげ。
3 度目ともなると、さすがに手慣れてきたようで、次は量産化!? といったところで、このエントリーはおしまい。案外、簡単なので、みなさまもぜひ。
あー。もう食べつくしちゃったよー。